SGCホール有明が変える日本のライブ音響|d&b Soundscapeとは
- 株式会社RAHU

- 7 時間前
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こんにちは。エンジニアの梅木です。
このブログは、音の事にちょっとだけ人より詳しくなって、音楽をより楽しんでもらう事をコンセプトにつらつらと記事を書いています。寄り道多めですがそれも楽しんで頂ければ幸いです。
日本のライブ音響の歴史が変わるかもしれません!!
2026年3月にSGCホール有明という新しいホールができました。
ただの新設ホールではなくて、d&b audiotechnikというメーカーが提供しているd&b Soundscapeという技術が導入されています。

これまでのライブPA、つまり会場でお客さんに音を届けることは、ほぼモノラルで行われ
てきました。ステージ左右にスピーカーをドンと置いて、そこから音を出すのが基本です。端の席に座るとスピーカーから音が聞こえてくるのに、アーティストはステージの真ん中にいる、という経験をされた方も多いと思います。音と視覚がずれる感覚です。
d&b Soundscapeを使うと、どの席に座っていても音の聞こえる位置と視覚情報が揃って聞こえるようになります。ステージ中央のアーティストの声はちゃんと中央から聞こえてくる。それだけで没入感がまるで変わります。さらに音に包まれるような演出もできるようになるので、これまでのライブとは全く別の体験になります。

もうひとつ面白いのがカクテルパーティー効果との組み合わせです。
カクテルパーティー効果というのは、騒がしい場所でも集中すれば聞きたい音だけを聞き取れる人間の能力のことです。
両耳に届く音のわずかな時間差を脳が処理することで、音を聞き分けることができます。これまでのPAは一箇所のスピーカーからまとめて音が出ていたので、この能力が活かされにくかったのですが、d&b Soundscapeではスピーカーが空間に分散して配置されているので、お客さんが自分の聞きたい音に集中しやすくなります。
こけら落としのメンツも話題になっています。B'z、山下達郎、サカナクション等という顔ぶれです。音に対して本気で向き合っているアーティストが揃っています。ただ現時点でSoundscapeの機能を実際に使ってライブを行ったのはサカナクションだけで、B'zや達郎さんのライブでは使われていません。この技術がどこまで広がっていくのか、今後が気になるところです。

もちろんこの技術を活かすためには、これまでのPAとは全く異なる知識と準備が必要です。事前の調整に相当な時間をかけないといい結果にはなりません。
ただそれを乗り越えた先に、端の席でも真ん中の席でも、すべてのお客さんに良い音を届けられる環境があるというのは、PAエンジニアとしてとても嬉しいことです。
PAに限らず、音のことなら何でもご相談ください。
「こういう用途で録りたい」「この規模の現場で不安がある」など、ざっくりした段階でも大丈夫です。お問い合わせお待ちしています。



