BOSS DI-1を使いこなす
- 株式会社RAHU

- 4月6日
- 読了時間: 3分
こんにちは。エンジニアの梅木です。
このブログは、音の事にちょっとだけ人より詳しくなって、音楽をより楽しんでもらう事をコンセプトにつらつらと記事を書いています。寄り道多めですがそれも楽しんで頂ければ幸いです。
BOSSのDI-1の話をしようと思います。

音響現場でとにかくよく見かける機材のひとつです。正式にはダイレクトインジェクションボックス、略してDIと呼びます。キーボードやベース、アコースティックギターなどの楽器をミキサーに繋ぐときに使うものです。
なぜDIが必要なのかというと、楽器から出る信号とミキサーが受け取りたい信号の種類が少し違うからです。楽器の信号はアンバランスという方式で、ノイズに弱い状態です。それをDIに通すことでバランス伝送に変換して、ノイズに強い状態でミキサーに届けることができます。ステージからミキサーまでケーブルを長く引き回すことが多い現場では、このひと手間がかなり重要になります。
BOSSのDI-1がここまで現場で使われ続けている理由は、とにかく頑丈なことです。
BOSSといえばギターエフェクターのメーカーとして有名ですが、その頑丈さはDI-1にもそのまま受け継がれています。現場に持ち込んでラフに扱っても壊れない丈夫さは、毎回のことなので本当に助かります。
電源まわりも優秀で、9V電池でもファンタム電源でも動きます。ファンタム電源というのはミキサーから供給できる電源のことで、現場によって使える電源の状況は様々です。どちらでも動くというのは、いざというときの安心感が違います。
スイッチ類についても少し説明しておきます。
電源のスイッチはONとAUTOの2種類があります。AUTOにしておくと信号が入ってこない状態が続いたとき自動的にオフになる仕組みなのですが、演奏が始まっても最初の音が出てこない、いわゆる頭欠けが起きることがあります。本番中にこれが起きると取り返しがつかないので、現場ではONにしておくのが無難です。AUTOは便利そうに見えて、実は現場では使いにくいスイッチだったりします。

NOR/INVスイッチは位相の切り替えです。NORにすると3番HOTになるので、一般的な2番HOTの機器と繋ぐときは位相が逆になってしまいます。普段はINVにして使うのが基本です。位相が逆になると音が痩せたり他の楽器と干渉したりするので、ここは間違えないようにしたいところです。
グランドリフトスイッチはノイズ対策に使うものですが、DI-1はグランドをリフトするとファンタム電源が効かなくなります。他のDIではあまりない特徴なので、知らないと少し戸惑うかもしれません。ファンタム電源で動かしたいときはグランドリフトをオフにしておく必要があります。
脱線しますが、現場によってはキーボーディストの方が自前のDIを持ってくることもあります。こだわりのある方はトランスが入ったタイプを使っていたりして、音の好みは人それぞれだなと思います。
スイッチが多くて最初はとっつきにくいかもしれませんが、ひとつひとつの役割を覚えてしまえば現場でとても頼りになる機材です。見かけたらぜひ手に取ってみてください。
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